マーケティングにおけるニーズ・欲求・需要とは?
コトラーは顧客の「欲しい」を、「ニーズ」「欲求」「需要」という3つに分類しています。
商品を通して人は、ニーズ・欲求を満たしたいと思っています。「この商品を買いたい」という需要は、結果に過ぎません。もっと深いところにある「欲しい」気持ちを探り、応えることを意識しましょう。
①ニーズとは、
欠乏や必要性を感じている状態のこと。「不足している」ことから生じる満ち足りないという気持ち。
例)お腹が空いたら、食べ物が足りない。身を守りたいときは、住居が足りない。人から愛されたいときは、恋人や家族が足りないなど、人のニーズは多様。
②欲求とは、
ニーズが、性別、年齢、好み、文化や個人的な感情を背景に具体的になったもの。「○○が欲しい」と具体的な名前で思い浮かぶ「欲しい」気持ち。ビジネス用語では、①ニーズと②欲求を合わせて「ニーズ」と表すことが多い。
例)食べ物へのニーズは、「寿司が食べたい」
※この欲求をより深い普遍的な欲求に落とし込むことが大切です。ニーズ・欲求・需要の違いを理解し、より深い欲求・ニーズを満たす商品づくりを目指しましょう。
例えば、回転寿司で、単に安い寿司を提供していたのは昔の話しです。今では、ファミリー向けの座席やメニューを用意し、マグロの解体ショーなどで楽しませることも忘れていません。「楽しく食事したい」という人の普遍的な欲求に応えているといえます。
③需要とは、
購買力を伴った人間の欲求のこと。お金を十分もっており(購買力があり)、そのうえで「買いたい」と考えているときの欲しい気持ち。
例)「肉が食べたい」という欲求があっても、お金がなければ「松坂牛を食べる」という需要にはならず、「今日はハンバーガーを食べよう」となります。
顧客の3条件とは、「①買う気」「②買う力」「③リピート」を指します。この条件を作り出すこともマーケティングと言えます。