新規顧客はこう獲得する
ノースウエスタン大学で小売経営論を教えているロバート・ブラッドバーグは、新規顧客獲得とは、顧客が始めて購入したときからリピート購入するまでの間に、企業と顧客との間にインタラクション(相互作用)を生じさせることだと言っています。
それは、顧客がリピート購入するまでの段階に応じた、次の5つのステップを経て発生します。
リピート購入までに経る5つの段階
①自分のニーズを知る
意志決定プロセスの第1段階は、顧客が自分の現状と「こうありたい」「こうだといい」と願う状況と、「今はこうでしかない」というギャップに気づいた時点で始まります。→インタラクション(相互作用)
②情報を収集する
顧客は、ニーズを満足させるための情報を探します。→インタラクション(相互作用)
③選択肢を評価
顧客は、集めた情報をもとに、複数の選択肢を検討します。そして、自分の経験則や一連の法則を活用して最終的な購買決定が下されます。→インタラクション(相互作用)
④購買決定・購入
顧客は、製品を購入します。→インタラクション(相互作用)
⑤製品への評価
顧客の意志決定プロセスは、購入によって完了するわけではありません。購買後に企業や製品に対する満足度の評価を継続して行っています。このため、この段階での企業からの働きかけやサービスが、”顧客獲得”の決め手となります。→インタラクション(相互作用)
顧客を獲得するためにするべきこと
企業の多くは既存顧客のデータは綿密に分析しますが、①~⑤の段階にいる顧客とのインタラクションや反応については関心を払いません。その結果不毛な「開拓」にエネルギーを費やすことになり、いつまで経っても「獲得」ができずに終わってしまいます。
①~⑤の各段階の顧客とのインタラクション(相互作用)を積極的に行うことが大切です。
・現状はどうあるのか?
・どんなことを求めているのか?
・どんな情報が必要なのか?
・どんな方法で情報を集めているのか?
・どんな商品を絞り込んだのか?
・商品のどこを比較しているのか?
・とくに重視しているポイントは何か?
“獲得”した顧客なら、次も買ってくれます。