商品・製品は3つの層でできている
あなたの商品のセールスをする時、いったいどんな観点で語ったらいいでしょうか。あなたの商品の販促は、まず「商品とは何か?」「製品とは何か?」を知ることが大切です。
私たちが普段「商品」と呼んでいるものは、どのように定義されるでしょうか。マーケティングの第一人者のコトラーは、製品というものを「3層モデル」で説明しました。今回は、この3つの層について説明します。
①製品のコア
製品の中核には、品質やデザインではなく、お客様にとっての価値=「ベネフィット」があります。
他社と比べてどこが優れているのか。それによってお客様にどんなベネフィットがもたらされるのかを具体的に強調する。お客様は自分へのベネフィットを感じるからこそ、お金を出して商品を申し込んでいるのです。
お客様に訴求するベネフィットには次の3つがあります。
①機能的ベネフィット
②情緒的ベネフィット
③自己表現的ベネフィット
②製品の形態
「品質」や「デザイン」だけが製品ではありません。ここには、「商品特性(特徴)」、「デザイン(スタイル)」、「ブランド(ネーミング)」、「パッケージ」、「品質」などを含んでいます。
③製品の付随機能
製品の形態に加え、それ以外の要素も考えて、私たちは製品を選んでいます。それは、修理や整備などの「アフターサービス」、「保証」、「配達」、「設置」、ローンで買えるかという「信用供与」などがあります。
幅広く定義をすれば、「サービス」や「イベント」、「人材」や「場所(不動産)」、アイデアなど目に見えないものも「商品」です。つまり、「快適に○○ができる」「万が一故障しても安心」「○○やデザインを褒められる」といった経験を買うことを含めて、あなたの製品を買うというのです。
こうして見ると、製品はさまざまな要素でできていることが分かります。いいモノとは、品質がいいというだけでもなく、性能に優れているというだけでもなく、サービスも含めて、複合的なものという理解が重要です。
つまり、お客様はこれらの3つの層の全体を製品として買っているということです。
どんな商品やサービスであれ、お客さまが払った価値以上の、もしくはそれを遥かに超えた喜び。それが、基本的なところでいう「価値」です。あなたは、あなたの製品や商品のどの部分の価値を上げ、セールスしますか?
商品は目に見えるものと考えがちですが、限定的に捉えると売れるものは生み出されません。選ばれ続けるためには、お客様とのコミュニケーションを絶やさないことが大切です。