私達の生活の中には様々な情報が存在し、その情報の8割は視覚から得ています。
その情報の中には人間が見分けることのできる800−1000万色の「色」があります。
人間がそんなにたくさんの色を識別できるなんて驚きですね。
それらの色は目から脳にダイレクトに視覚情報として入り込み、私達はそれらの色の影響を無意識に受けていると考えられています。
色による心理的効果を封筒の色やDMデザインにうまく活用できるよう、今日は色彩心理に注目してみます。
Contents
- 1 □色から受ける影響
- 2 □色ごとの色彩心理
- 2.1 〈赤〉JAL:ユニクロ:Bandai:3M
- 2.2 〈橙〉吉野家:au:Autobacks:HERMES
- 2.3 〈黄色〉マクドナルド:Loft:マツモトキヨシ:Nikon
- 2.4 〈緑〉JT:LINE:Starbacks:JRA:JR:三井住友銀行
- 2.5 〈青〉NEC:Facebook:Asahi:KDDI:Panasonic:PHILIPS
- 2.6 〈紫〉Cadburys:タイ航空:ウェルチ:ANNA SUI
- 2.7 〈ピンク〉ゼクシー:ダイソー:テレビ朝日
- 2.8 〈グレー〉アップル社:Softbank:任天堂:(Wikipedia)
- 2.9 〈黒〉ナイキ:プラダ:Jack Daniel:HITACHI:Kenwood
- 2.10 〈白〉
- 3 □色彩心理の活用方法
- 4 □まとめ
□色から受ける影響
脳で受け取った色の情報は心理的、生理的、情的に、人に行動変容を促したり、何らかの感情をもたらす影響があると言われています。
実際にアメリカの刑務所では壁を幸福や愛情の印象を与えるピンクに変えたら受刑者同士の喧嘩が少なくなったり、ウェブサイトのバックグラウンドの色を攻撃色でもある赤にすると読み手はストレスを感じ、サイトの滞在時間が減るといいます。
このように普段、何気なく目にしている色ですが、私達の生活には大きく影響しています。
では実際にそれぞれの色が生み出す色彩心理はどのようなものなのでしょうか。
またそれぞれの色をどのように活用すればいいのでしょう。
□色ごとの色彩心理
〈赤〉JAL:ユニクロ:Bandai:3M
生命力、情熱、活力といった印象を与える色。
人間の行動に最も影響する色のため、店頭ポップにも多く使用されています。リーダー、勝者や正義の象徴の色で、アメリカ大統領も重要なスピーチでは赤いネクタイをしています。
〈橙〉吉野家:au:Autobacks:HERMES
太陽のように陽気で明るく暖かいイメージを持つ色。
胃腸を刺激し食欲増進の効果、ぬくもりや温かみを表現するのに効果的なため、飲食店のインテリアやウェブデザイン、住宅関連で使用されることの多い色です。
〈黄色〉マクドナルド:Loft:マツモトキヨシ:Nikon
太陽光の色である黄色は明るく、前向き、軽快で楽しい印象をもたせるのに効果的な色。
運動神経や脳の活性化を促し、集中力が増す色でもあります。
〈緑〉JT:LINE:Starbacks:JRA:JR:三井住友銀行
中間色である緑色は刺激が少なく、安らぎや癒しをもたらす効果があります。
また自然や平和、成長を連想させ健康的な印象を喚起させるのに効果的なため健康食品や観光商品で多く使用されています。
〈青〉NEC:Facebook:Asahi:KDDI:Panasonic:PHILIPS
爽やか、誠実、信頼性や平和的なイメージを与える色。
知的な印象もあるためテクノロジー系企業を中心に多くの企業のコーポレートカラーで使用されています。保守的な日本人の好む色です。
〈紫〉Cadburys:タイ航空:ウェルチ:ANNA SUI
優雅で妖艶、神秘的な印象を喚起させ、敷居の高さや特別感をイメージさせる色として効果的なためスピリチュアルな色の代表。セラピストやヒーラーが好む色です。
〈ピンク〉ゼクシー:ダイソー:テレビ朝日
幸福や愛情を表す色として使用されるピンクは幸せで心が満たされている印象を与える色。
ブライダル関連にも多く使用されています。
〈グレー〉アップル社:Softbank:任天堂:(Wikipedia)
落ち着いた大人の印象で洗練されているイメージ効果があります。
都会のビル群や金属から連想される先進的、スタイリッシュな印象もあり、ビジネスシーンやオフィスなどの空間で多く活用されている色です。
〈黒〉ナイキ:プラダ:Jack Daniel:HITACHI:Kenwood
高級感や重圧感のある印象を与える色。
黒は色の中で唯一、明度も彩度もなく、他になびかない強く先鋭的なイメージ、安定や優秀といったイメージを持つ色です。
〈白〉
純粋さ、神聖、清潔感の印象を与える白は青とならんでコーポレートカラーで多く使用される色の1つ。
医療関係でも多く使用されています。
□色彩心理の活用方法
まずは最初に色彩心理を活かして、扱う商品や企画の内容、会社のコンセプトを意識したテーマカラーを選びます。
テーマカラーを決めたらアソートカラー(テーマカラーを調和させる色)アクセントカラーを決め、配色を考えます。
配色を決める時に必要なのが”色相環”・色相を環状に配置したチャートです。
バランスのよい配色は基本テーマカラー70%、アソートカラー25%、アクセントカラー5%くらいですが、服装のコーディネートと同じ用に、同一色相で揃えたり、対照的な色でメリハリをつけたり、バランス良く効果的に見える心地よい色を選ぶことが大切です。
類似色彩配色 Mastercard:DHL:フジッコ:ファミリーマート:SAISON Car
色相環で角度が30度もしくは60度の類似色の配色のことで隣接色とはちがって比較的扱いやすい配色になります。
補色色相配色 Fedex:ムラサキスポーツ:ファンタ
色相環の角度でほぼ正反対になる色(補色)を組み合わせた配色で、色の差が大きいため、ダイナミックまたはカジュアルな印象を与えます。
対照色相配色 T-Point:IKEA:セブンイレブン:ペプシコーラ:タリーズコーヒー
色相環で正三角形を描いた時の色を対照色といい、選択肢が多いため、より多彩な印象形成が可能です。
うまく色が選べない場合には有彩色を1色だけにして、あとは無彩色と言われる白、グレー、黒からテーマ−カラーやアソートカラーを選ぶと上手にまとまります。
□まとめ
いかがでしょうか!?
色彩心理を活かした色選び、配色について参考になりましたでしょうか?
単なる「色」としての認識ではなく、こういった色彩心理をふまえて改めて周りの商品や会社ロゴなどを見ると、その色が選ばれている理由がわかっておもしろいですね。
「封筒」の色を変えることで送り手の情に訴えかけたり、自社のイメージアップをはかったりすることで開封率へつながります。
「DM」においては、良いデザインであっても配色で台無しになることもあり、配色は非常に重要な要素です。
商品や会社のテーマカラーに沿った色の持つ意味にも思いを巡らせ、封筒やDM作成に活かしてみて下さい。